全層釣法のフカセ釣りでチヌを釣る!!

全層釣法・全遊動釣法でチヌを釣るための覚書

【砥石】使いやすい砥石と必要な番手について

 

 魚を捌く用途では出刃包丁と柳刃包丁(=刺身包丁)を使います。

 

 そもそも包丁にはパッケージ開封時点では、ちゃんとした刃が付いていません。開封時点では最高の切れ味ではないのです。

 また、使うほど刃は痛みますので、どこかの段階で研ぎが必要になります。

 

 よい刃を作り、維持するためには砥石が必要です。せっかく釣って持ち帰った魚ですから、綺麗に捌きたいものです。

 

 本格的な研ぎ方や知識については、他に優れた人がいるためそちらに譲ります。 

 

 あと、綺麗に捌くことも大切ですが、釣った魚を美味しく食べるには血抜きが必須です。血抜きは釣り場でもできる簡易的な方法はありますが、血を全て抜こうとすると津本式の血抜きが欠かせません。津本式についても今回は触れません。

 

使いやすい砥石と番手

 まずは参考までに私が使っている砥石を紹介します。

 上部左の紫色の砥石から【刃の黒幕#5000】【刃の黒幕#2000】【刃の黒幕#1000】【刃の黒幕#220】、下のピンク色が【あらと君#220】、もう一つ下の銀色のやつがダイヤモンド砥石です。

 

 刃の黒幕シリーズが使いやすくおすすめですが、荒砥石に関しては【刃の黒幕#220】よりも【あらと君#220】のほうがおすすめです。

 

 【あらと君#220】は研磨力が高いため、刃先の大幅な修正に使います。

 【刃の黒幕#1000】【刃の黒幕#2000】は目が細かいながらも十分な研磨力があります。#220の傷消しや日常的な研ぎに使います。

 【刃の黒幕#5000】は刃先を整えるために使います。

 

出刃包丁と柳刃包丁を研ぐ場合

 私は【あらと君#220】→【刃の黒幕#1000】→【刃の黒幕#2000】→【刃の黒幕#5000】の順番で使っています。

 

 あらと君は荒砥石ですので、パッケージ開封時の刃付けの時(=大きく刃を修正する時)、大きな欠けを取る時以外は使いません。

 

 通常の研ぎでは、#1000→#2000→#5000の順で行います。

 

 出費を抑える場合は荒砥石の購入を見送り、【刃の黒幕#1000】【刃の黒幕#5000】を用意すればよいかもしれません。その代わり、刃付けおよび大きな刃欠けの修正は困難になります。

 

 もっと抑える場合には【刃の黒幕#1000】か【刃の黒幕#2000】のどちらか一つになると思います。ただし、あまり理想的ではありません(片刃包丁の裏押しの関係で#5000以上の番手がほしいのです)。

 

 しかし、全く研がないよりはよいかもしれませんし、こだわらなければ、1000か2000どちらか一つがあればよいのかもしれません。

 

 もし高い包丁をお使いなら#5000はほしいです。裏押しを削りすぎないため、包丁の寿命が伸びます。

 

 一万円に満たない普及品の出刃包丁は、当然ながら作りが甘いです。

 無駄に大きな段刃が付いていたり、裏押しが無かったり、凹みがあったりします。

 

 それなりに修正しようとすると、研磨力の高い荒砥石がなければ厳しいです。

 

家庭用包丁を研ぐ場合

 ついでに家庭用の両刃包丁についても触れます。

 

 私はすでに砥石があるので、#1000→#2000→#5000と研いでいます。刃の痛みが少ない時は#2000→#5000のみで終えます。あるいは#5000のみで終える場合もあります。これは出刃や柳刃包丁も同様です。

 

 荒砥石は通常ほぼ使いません。初めて研ぐ包丁の刃付けの際に使うのみです。

 自分好みの刃付けをせず、既存の刃そのままを研ぐ場合であれば省略可能です。

 

 両刃包丁の場合は、出費を最小限に抑えるならば【刃の黒幕#1000】か【刃の黒幕#2000】のどちらかひとつで十分です。

 

 もう少し丁寧な砥石システムにしたい場合は【刃の黒幕#1000】→【刃の黒幕#5000】がおすすめです。

 

 いずれにせよ、大きく刃欠けした際は荒砥石がないと修正は困難です。

 

面直し用砥石

 砥石は使うほど摩耗し、凹んできます。凹んだ砥石は使い物になりませんので、適宜平面を取り戻すための面直しが必要です。

 

 やり方の詳細は割愛しますが、共擦りや三面擦りが一般的なようです。私の場合はダイヤモンド砥石と【刃の黒幕#220】を面直しに使っています。

 

 本格的にやろうとすると、砥石を直すための砥石も必要になります。

 

 この点、家庭用の両刃包丁ならば【刃の黒幕#1000】ひとつあれば、いっときは大丈夫です。刃の黒幕シリーズは砥石本体が硬いので凹みにくいのが特徴です。ゆえに、すぐに面直しの必要がありません(とはいえ、研ぎ続ければやがて凹みは生じます)。

 

 【あらと君#220】や【刃の黒幕#220】などの荒砥石をがっつり使う場合、荒砥石は凹みやすいため、面直し用の砥石も用意しておいたほうがよいと思います。

 

台座について

 費用を抑えたい場合は省略可能ですが、砥石を固定する台座があると大変便利です。ステンレス製がサビにくくおすすめです。

 

 なにか台座として代用できる物があればそれで構いませんし、一応刃の黒幕シリーズにはケース兼台座が付属しています。ただし、あまりがっちりした物ではありません。