超根掛かり多発地帯での全遊動チヌ釣り
チヌの全遊動のフカセ釣りで、がっつり根掛かりする釣り場を想定した内容です。
今回触れるのは仕掛けを底に着けたら即根掛かりするような場所での釣り方です。
そのためサシエを着底させないように気をつける感じになります。
以前すでに根掛かり対策には触れていますが、あれは本当にひどい根掛かり多発地帯ではおそらく通用しません。少々根掛かりする程度の場所ならば有効なはずですが。
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対策1 :そもそも釣り場移動or半遊動を使う
根がかなり荒い釣り場は避けた方が無難だと思います。
他に根掛かりしにくく有望な釣り場が近くにあるならば、そちらへの移動を検討します。
それでもなお根掛かり多発地帯で釣りをする場合は以下の対策があります。しかし、完璧に根掛かりを回避できるわけではありません。
あと、半遊動で釣りをした方がよいです。根掛かりのひどい所で全遊動はナンセンスです。
しかし、全遊動で釣りをしたい人もいると思います。私のように。そんな人には次のやり方があります。
対策2:仕掛けを着底させない
ウキはもちろん、針やハリスも着底させません。
必要以上のガン玉は打たないようにします。
潮が速すぎて仕掛けが沈まない場合のみ、最小限のガン玉を打ちます。
対策3 :道糸を張る
サシエが底付近に到達したタイミングで道糸を張ります。それ以上サシエを沈めないためです。
少しでも流れがある釣り場ならば、サシエは多少浮き上がるかもしれません。
道糸を張ったり緩めたりしながら底付近を流します。着底はさせません。サシエを少し浮き上がらせたり少し沈めたりしながら流すイメージになります。
言うは易しで、私自身このような流し方を上手にできてはいないかもしれません。
サシエが水中で実際にどのように動いているかは分かりませんが、イメージとしてはこのような感じになります。
サシエの動きとしてはやや不自然かもしれません。ぎこちなく浮き上がったり、沈んだりするわけですから。
そして、このやり方が最適かどうかも分かりません。「根掛かりするよりマシ」という感覚ですが、この流し方でもチヌは食ってきます。
対策4:長い時間流さない
長く流すと仕掛けが底を這いますし、エサ取りに齧られ素針を流すリスクもあります。
対策5:早めに縦の誘いを入れる
仕掛けを長く流さないため、早めに誘いを入れるようにします。
「そろそろ底かな、これ以上流すと根がかるかな」と思ったタイミングで、縦方向の誘いを入れます。
竿を上に煽り、サシエを上方向に抜きあげます。これは誘いの効果もありますが、再びサシエを浮き上がらせ、沈下させる間(=食わせの間)をもうける意味合いもあります。
流れがよく効いている釣り場ならば、横にさびくような感じで誘いを入れてもよいかもしれません。流れが速い分、仕掛けは浮き上がるはずですから。
対策6:ネリエは小さく付け、必要ならば潰す
ネリエを使う場合、その沈みやすさが仇になることがあります。その重さゆえ、すぐに着底してしまうからです。
もちろん水深と潮の速さによるのですが、着底が早すぎる場合はネリエを小さくつけます。
もっと言えば、小判のように潰してつけます。そうすることでヒラヒラ沈下するようになり、さらに沈下スピードを抑えられます。
対策7:手返しの釣りと割り切る
本来ならば3分流すところを、1分30秒で回収するとします。サシエを着底させない目的で、早めに回収するわけです。
サシエを底に置き、じっくりチヌに見せて食わせの間を作る釣りはできなくなります。その代わり通常よりも手返しが良くなります。
じっくり見せる釣りから、数撃つ釣りになります。ですから、多少ぎこちなくサシエが流れていても、何投もするうちに上手いこと流れたり、痺れを切らして食ってくるだろうというイメージです。
また、通常マキエを8杯撒くならば、早めに回収する関係でマキエを6杯などに減らしてもよいと思います。
高活性時期にはマキエは撒けば撒くほどよいという考え方もあるようですが、マキエもお金ですから節約して問題ないと感じます。
対策8:マキエを溜める釣りではなく流れを釣る
サシエを着底させませんから、マキエを底に溜めてそこを集中的に釣る方法はとりません。
私の中のイメージに過ぎませんが、マキエを流し、流れの中(マキエの帯の中)を釣るイメージです。
流れのない釣り場ならば、上から下までのマキエの煙幕へ同調させます。流れのある釣り場ならば、流れへ同調させます。いずれにせよ、底で食わせるというよりも、底付近で食わせるイメージです。