全層釣法・全遊動での根掛かり対策を紹介します。半遊動はウキ止めで調整できるため、比較的根掛かりに強い釣法ですが、半遊動でも活用できる部分もあると思います。
根掛かり地帯での対策
チヌ釣りは底を狙うことが多いので、根掛かりしやすい場所は釣りにくくなります。けれど、いくつかの工夫でゼロとはいいませんが、かなり根掛かりを回避できるようになります。
対策1:口ナマリの調整
針上20cm〜50cmぐらいにガン玉を打っているならば、それを外すか軽くします。
針やハリスが底を這うと根掛かりしやすくなります。これを避けるために口ナマリを外します。
対策2:落としナマリの調整
針から遠い位置、すなわち道糸とハリスの結束部分近くにガン玉を打っているならば、それを外すか軽くします。
この部分に必要以上に大きなガン玉を打ってしまうと、ハリス全体が底に這ってしまう可能性が高まります。このイメージのようになっては困るわけです。
根掛かり地帯ではガン玉を外す(軽くする)のが手っ取り早い対策ですが、横風が強い場合はガン玉を使わざるを得ません。
まずは口ナマリから調整して、次に落としナマリを調整するイメージです。
対策3:横風が強い日の根掛かり対策 ガン玉の打ち方
強い横風には落としナマリで対抗します。
横風がある時に生じる厄介なことは、仕掛けが沈みにくくなることです。
針から遠い位置にガン玉を打ち、そのガン玉に仕掛けを沈めるための仕事をしてもらいます。針付近にはガン玉を打っていないので、針が着底することを防いでいます。
当然ながら落としナマリの位置に、不必要なほどの大きなガン玉を打つとハリス全体が底を這ってしまいます。
また、道糸を送りすぎてもハリス全体が着底してしまいます。
あとは流れの速さや水深など個々の状況に応じて、口ナマリを打つなどの調整を行います。
対策4:道糸の出を止める
全遊動では仕掛けの沈下に従い、スプールから道糸を送り出します。
この時にいつもより早めに道糸の出を止めてしまいます。これはハリスが底を這わないようにする目的で行うものです。
落としナマリの位置にG3を打った場合、そのガン玉部分はおよそ10秒間に1m沈みます。
水深が10mありハリスが5mならば、30〜40秒後に道糸を止めるとよいかもしれません。
対策5:素針を流さない
エサがついていない針を流さないことも大切です。オキアミでもネリエでも針にエサが付いているならば、意外と根掛かりしづらいものです。
仕掛けを流す時間が長いと、フグなどにやられて素針を流してしまう可能性が高まります。ですので、いつもよりも気持ち早めに仕掛けを回収するようにします。
あるいはフグの小さなアタリに気付けるように、仕掛けを張り気味で流してもよいかもしれません。
対策6:PEラインならトリプルクリンチノット
根掛かりした際にウキをロストしない方法を記します。
根掛かりして地球と綱引きした際に、ウキより上の道糸で高切れするとウキをロストします。よって、ハリスのどこかで切れてほしいわけです。
サルカンを使っているならば道糸側を強力なノットで結ぶようにします。
例えば、道糸側をトリプルクリンチノット、ハリス側をダブルクリンチノットなどのように。
PEラインを使っている人はとくに注意が必要です。ダブルクリンチノットでサルカンにPEを結ぶと、滑って解けるケースが生じます。チヌとのやりとり程度では問題ありませんが、地球を釣った場合は解けることがあります。
PEの結束にはトリプルクリンチノットを使用すると結束部分が滑ることはありません。私の場合は、道糸の巻きつけ回数を7回にしたトリプルクリンチノットを用いていますが、たとえ針が曲がろともノットは解けません。
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トリプルクリンチノットならば地球に勝てます。
全遊動仕掛けの沈下イメージ
これは根掛かり対策に直接関係しませんが、全遊動仕掛けの基本的な沈下イメージが掴めると根掛かり対策もイメージしやすいかもしれません。