全層釣法のフカセ釣りでチヌを釣る!!

全層釣法・全遊動釣法でチヌを釣るための覚書

【フカセ釣り】全層釣法・全遊動・半遊動による二枚潮攻略ガイド

 

二枚潮攻略ガイド

 この記事では河口で見られる分厚い二枚潮を想定しています。対象の魚はチヌです。

 

  二枚潮とは表層と中層とで潮の流れが反対だったり、速度が違ったりする状態です。

 このイメージでは表層はわずかに右に動き、表層より下の層は左に強く流れています。

 

 ゆえにウキを浮かせて釣りをした場合、マキエとウキはそれぞれ違う層の流れに乗ることになります。ウキは表層の潮に乗り、マキエは下層の潮に乗るからです。

 

 上のイメージでいえば、浮かせたウキは右にじんわり流れ、マキエは強く左に流されます。よって、同調が困難になります。

 

 とはいえ工夫によりウキを浮かせた半遊動でも二枚潮は攻略できますし、ウキを沈めた全遊動でも攻略することはできます。

 

 ひとまずここでは、ウキは000などの沈むウキを使った全遊動を想定し、水深は5m程度を想定して考えてみます。必要に応じてガン玉を打ちます。

 

 河口の分厚い上潮を突破させるためには、水深が4〜5m程度であってもG3を三個打ちすることもあります。

 

マキエの溜まった位置の予測

 上げと下げで底潮の向きが変わります。上げでは上流に、下げでは下流に底潮は向きます。

 

 上げ潮の場合は下のイラストのようになることもあります。

 一見すると、右から左に表層の潮が流れている時でも、底の潮は左から右に流れていることがあります。

 

全層釣法・全遊動の場合

①底潮まで仕掛けを沈める

 仕掛け投入時の道糸操作について触れます。

第一段階:仕掛け投入

 まずは仕掛けを投入します。道糸処理の関係で、仕掛けが手前に寄ってきます。マキエ投入点よりも何mか沖に投入します。

 

第二段階:一回目の道糸処理 

 仕掛けを投入し、すぐに穂先を底潮まで突っ込みます。場合によっては、竿を半分ほど突っ込むこともあります。

 竿を突っ込んだままリールを巻くか、もう片方の手で道糸を引っ張ります。水面に放出された道糸を海中に引き込むことができます。

 

 しかしながら、この操作だけでは穂先からウキまでの道糸全てを海中深くまで引き込むことはできていないようです。

 おそらく道糸の中央付近やウキ周辺の道糸はあまり沈んでいないと思います。

 

 この道糸処理をした後、ウキが沈むまで少し時間を置きます。

 

第三段階:ウキの沈下を待つ

 時間の経過とともにウキが沈み、周辺の道糸も引き込まれます。たとえば、10〜15秒程度待ってみます。

第四段階:二回目の道糸処理

 ウキが沈んだタイミングで、再度、第二段階と同じ道糸処理を施します。

 第二段階と大きく違うのは、ウキと周辺の道糸が底潮付近まで沈んでいることです。

 この状態で再度道糸を引っ張るのですから、今度こそ道糸全体を底潮付近まで沈めることが可能になります。

 

 ここまでやれば、上潮の影響をあまり受けなくなります。マキエ同様、底潮に乗ってウキは流れるので長時間の同調が可能になります。

 

補足1:第三段階でウキが沈下する時の待ち方

 ウキが沈むのを待つ際、穂先を海中から引き抜いてもかまいませんし、海中に保持したままでもかまいません。私は海中に浸けたまま待つことが多いです。

 

 あとはウキが沈むのを待つ際、必要なだけ道糸を送っても良いですし、一切送らず待っていてもよいです。

 はっきりとは分かりませんが、道糸を送るとどんどん上潮にとられてしまい、うまくいかないことがあります。そういう時は道糸を送らないほうが上手くいくことが多いです。

 

 道糸を送らず待つ際は、それだけウキが手前に寄ってしまいます。それを考慮してより遠投しておきます。

 

補足2:沈めた道糸を海中に残したまま穂先を引き抜く方法

 道糸処理をすることで道糸を海中に引き込むことになります。この時、道糸を海中に残したまま、穂先を引き抜く必要があります。

 

 オープンベールにし、パラパラと道糸を出しながら穂先を抜くと、海中の道糸はずれません。

 

②滑る上潮を利用した仕掛けの流し方

 右から左に上潮が動いているとします。この場合、上潮の影響を受けて、道糸が大きく左に膨らみます。

 道糸がウキを引っ張ることになり、仕掛けが手前に寄りながら流れるようになります。

 

 手前に寄りながら流れることを利用して同調させます。

 

第一段階:潮上斜め沖に仕掛け投入

 左手前に仕掛けが寄ることを考慮して、マキエ投入点よりも右側沖に仕掛けを投入します。

第二段階:道糸が仕掛けを引っ張る

 道糸が左に膨らみ、ウキも左手前に寄ってきます。手前に寄りながら、仕掛けはなじんでいきます。

第三段階:時間差で同調

 さらに仕掛けは手前に寄りながら流され、時間差でマキエと同調します。

 

③潮上に移動して仕掛け投入

 自分自身が潮上に何mか移動して仕掛けを投入する方法があります。これは二枚潮にしろ、横風で上潮が滑っている時にしろ大変有効です。

 

 たとえば、右側に5m移動したとします。そこから仕掛けを投入するので、潮上に対してかなり余裕を持って道糸を置くことができます。

 

 道糸が潮下に膨らんで仕掛けを引っ張るまでの時間を作ることができます。

 仕掛け投入後は定位置に戻ってもよいです。

 

④マキエをするタイミング

 【①底潮まで仕掛けを沈める】で紹介した道糸処理をする時や、【③潮上に移動して仕掛け投入】する時には、マキエは先打ちのみでもかまいません。

 

 もちろんマキエを先打ちして、道糸処理後や仕掛け投入後に後打ちしてもかまいません。

 

 底で釣る場合には先打ちのみでも問題ないのです。

 

半遊動の場合

仕掛けの流し方

 半遊動でウキを浮かせたまま二枚潮を釣ることはもちろん可能です。

 

 ただし長い時間の同調はできません。短時間の同調を狙います。

 

 ちょうど【②滑る上潮を利用した仕掛けの流し方】で触れた仕掛けの流し方と同じやり方です。

 

 マキエをピンポイントで打ち、底に溜めます。潮上に仕掛けを投入し、そのまま流します。仕掛けがなじむのに時間がかかるため、それを見越して潮上数m先に投入します。

 

 仕掛けがなじむ頃には、上潮に乗ったウキが溜まったマキエの上を通過します。

 

 少しでも長く同調させるため、1m程度ハリスを底に這わせて、仕掛けの流れにブレーキをかけても良いと思います。

 

 このやり方は仕掛け投入点を潮上にするだけなので簡単です。けれど問題なく釣れます。

 

マキエは左に、仕掛けは右に

 上潮が右から左に流れ、底潮が左から右に流れている上げ潮を想定してみます。

 

 この場合マキエは投入点よりも右に流れて溜まります。一方仕掛けは左に流れます。

 そういうわけで、マキエと同じ場所に仕掛けを投入していては、まるで同調しないのです。

 

 この潮のパターンでは下のイラストのように、マキエは自分より左に、仕掛けは自分より右に投入すると正面あたりで楽に同調させることができます。

 マキエは底潮に乗って右側に流れます。仕掛けは上潮に乗って手前に寄りながら左側に流れます。

 どこかでクロスするポイントがあるはずです。

 

 理屈の上では同調時間は長い方がよいはずです。けれど私の経験上、どういうわけか全遊動と半遊動の釣りで大きく釣果が違うとも感じません。

 

 面倒な道糸処理をしてまで全遊動を使わなくても、半遊動で3Bとか1号とかのウキを使って釣る方が簡単ではあります。

 

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【フカセ釣り】冬のチヌ釣り ボウズ逃れのコツ 手前と沖の2か所にポイントを作る

 

手前と沖の2か所にポイントを作る

 普通チヌ釣りの場合は、マキエを一点に打ってポイントを形成します。

 

 ただ、ポイントを1か所に限定する必要はなく、手前と沖などの2か所にポイントを形成すると、釣果に結びつくことがあります。

 

 とくに冬の釣りは、魚が反応するまでに時間がかかり、仕掛けを流す時間も長くなる傾向にあります。必要なマキエの量も減るため、2か所にポイントを作っておくことは有効だと感じます。

 

 冬にやることが多いですが、年中有効だというのが私の実感です。

 

具体的なやり方

 1月のある日の釣行では、40m先と足元にポイントを形成しました。釣り始めの段階で、それぞれにマキエを投入しました。

 

 本命ポイントを沖に設定し、いつも通りマキエを投入します。足元にはパラパラと拡散気味に少量だけ打ち込んでおきました。

 

 沖を攻めて反応がなければ、足元に数投して様子をみる予定です。

 

 そして沖で反応がないため、足元に仕掛けを数投流したら、チヌが食ってきました。

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 普通の波止ですが、こんな足元でも食ってくることがあります。

 

 結局この日は足元の1匹のみの釣果でした。沖にこだわり、足元を攻めていなかったら、あやうくボウズでした。

 

注意点

 例えば、25m先と20m先にポイントを作っても、あまり意味がないかもしれません。マキエ投入点をある程度離しておくことがポイントです。

 

 さっきの例では40m先と足元に設定しましたが、必ずしも足元にする必要はなく、50m先と25m先でも良いと思います。

 

 時期と状況に応じて、設定します。

 

 今回は真冬でエサ取りが少ない時期のため、足元を選択しました。

 これが真夏であったり、テトラからの釣りだったりであれば足元にはしませんでした。

 

 かけ上がりや潮目があれば、そこをポイントに定めるのも有効です。

 

 また、投入ポイントを絞らず、あっちこっちにマキエを撒いてしまうと、ポイントがボケてしまい、結局どこにチヌがいるのか分からなくなってしまいます。

 

 あくまで2か所に絞って、ポイントを形成するという意味です。

 

 

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【フカセ釣り・チヌ】黄色よりも赤、茶、白のネリエに反応する日がある

 

最強のネリエ「食い渋りイエロー」

 私はネリエをメインに使っています。とくに黄色のネリエを好みます。

 

 黄色を中心に、黄色と赤色のマーブル、黄色と茶色のマーブルをローテーションしています。

 また、赤や茶色の単色は所々で使用しています。

 

赤、茶、白に反応する時がある

 黄色が一番よく釣れるというのが、これまでの実感です。

 しかし、黄色にはまったく反応しないのに、赤、茶、白には反応する日が稀にあります。

 

 ある秋の日、この日は黄色への反応がないわけではなかったものの、茶色によく反応を示す日でした。

 

 12月のある日は潮が澄んでおり、海は青みがかった色をしていました。黄色には反応が全くなく、白と赤にしか反応がありませんでした。

 

 大抵の場合は黄色がよく釣れるのですが、不思議なもので、黄色が役に立たない日があります。

 

 メモ程度の覚書です。

【フカセ釣り】SHIMANO PITBULL G5 vs LIMITED PRO PEG5+ 高比重PEラインの使用感の比較

 

 いつのまにか、シマノからPITTBULL G5という新たな高比重PEラインが発売されていました。

 

 このラインは150m巻で1000円という価格の安さ、そして高比重に設定されています。

 

 私はこれまで同社のPEG5+ 0.8号を使っていました。150m巻で3000円もします。

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 このオレンジのラインがPITBULL G5の0.8号です。そして、箱の裏側の説明はこうなっています。

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 まずはPITBULL G5とLIMITED PRO PEG5+のカタログ上のスペックの比較です。

 

PITBULL G5 vs LIMITED PRO PEG5+

価格

 PITTBULL G5は150m巻で1000円でした。PEG5+は150m巻で3000円します。

 

比重

 PEG5+はフカセ釣り用のPEラインで、サスペンドタイプと表記されています。

 PEG5+の比重は0.6号で1.40、0.8号で1.31です。

 

 一方でPITBULL G5はシンキングと表記されています。

 PITBULL G5の比重は0.6号で1.30、0.8号で1.33です。

 

 表記の違いこそありますが、両者とも比重はそれほど変わりません。

 

 PEG5+が出る以前は、大知昭さんはシマノ炎月G5 0.8号をフカセで使っていました。炎月G5 0.8号の比重は1.32です。

 

最大強力(kg)

 PITBULL G5 0.8号は6.2kgです。PEG5+ 0.8号は5.3kgです。

 

実際の使用感

強度

 PEG5+(0.8号)をサルカンにトリプルクリンチノット(巻き付け回数7回)で結べば、根がかりした際に力いっぱい引っ張っても、PE側で解けることはなく、ハリス(1.5号)側で切れてくれます。

 ダブルクリンチノットでは、PEが滑って解けてしまうので注意が必要です。

 

 同様に、PITBULL G5(0.8号)をトリプルクリンチノットでサルカンに結べば、根がかりして引っ張っても、ハリス側で切れるため、ウキは無事に回収できます。

 

 この写真の針は、勝負ちぬSSという短軸針の2号です。自重は0.066g、線径0.71mmの強度の高い針です。PITBULL G5の0.8号使用中に根がかりし、無事回収した際のものです。

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 針先が曲がり、軸が大きく開いてしまっています。けれども、PEが解けることも、高切れすることもありませんでした。

 

 PITBULL G5の強度に不安はまったくありません。

 

耐久性

 PEG5+は週1ペースで半年間使ったところで、強度の劣化は感じません。

 

 PITBULL G5の3〜4回使用後の写真です。まったく毛羽立ちがないことが確認できます。

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色落ち

 PEG5+は数ヶ月使ったところで、全体的に薄い色にはなってしまいますが、視認性のよさは維持されます。

 

 こちらはPITBULL G5納竿直前の写真です。一回目の使用直後です。やや白っぽいオレンジ色になっています。

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 そして、こちらは3〜4回ほど使用したものです。色はやや薄くなり、ところどころ黒ずんだ感じもあります。

 スプールの下部に、チラッとだけ鮮やかなオレンジ色のラインが見えます。まだ海水に浸かっていない部分との差が確認できます。

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 また、こちらは1回目使用した際の納竿時のガイドの様子です。色落ちした塗料が付着している様子もありません。特別大きな色落ちがあるわけではなく、一般的なPEラインと同じ程度の色落ち加減だと感じます。

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比重

 PEG5+は意図して沈めようとすれば、しっかり沈んでくれます。フローティング的に水面に這わせることも、水中に沈めることも、釣り人の意のままです。

 

 PITBULL G5も同様の使い心地でした。水面に這わせることも、沈めることもできます。サスペンドタイプと変わりはありません。

 

糸の滑り、巻きグセ

 PEG5+は滑りが良く、巻きグセもつかず、いつまでも気持ちよく使い続けられます。道糸が竿へ張り付くこともないので、スムーズに糸を送ることができます。

 

 PITBULL G5も同様に滑りが良く、巻きグセもなく優秀でした。

 

まとめ

 PEG5+は価格以外に弱点がありません。

 

 PITBULL G5は価格は安いものの、PEG5+と使い心地はほとんど変わりませんでした。とても良い商品だと感じました。

 

【追記】

 数回使用しました。何の不満もなく使えています。乗り換え確定です。

 できれば、PEG5+のような黄色と青のカラーリングが良かったけれど、仕方がない…。

 

【さらに追記2022/9/12】

 たまにしか釣りに行っていませんが、巻き替えず、同じラインを使っています。強度の低下も感じられず、毛羽立ちもありません。

 

 シンキングと表記されていますが、使い勝手はサスペンドと変わりありません。

 

 これといった欠点は未だに見当たりません。

 

 とくにこだわりがなければ、もうこれで十分です。

【フカセ釣り】タックルに対してパワーのある魚とのやりとり

 

パワーのある魚とのやりとり

 やりとりの私なりのコツを記してみます。

 

【追記:2024年3月2日】

 そういえば2023年12月24日に81cmのブリを釣りました。シーバスロッドML、リールC3000番、道糸PE0.8号、ハリス3号でした。

 

 想定外の大物です。もちろんタックルパワーは足りていません。

 

 と言うわけで、この記事で紹介している方法をブリ相手に試しました。

 

 右に大きく走られると竿を左に倒します。竿を倒して横からテンションをかけ続けると、ブリは方向転換して左に泳ぎ出します。

 

 自分の中心に来たら竿を立て体力を削ります。しかし相手はブリですから、竿を立てても猛烈なトルクで走られます。止まりません。

 

 その際には左右どちらかの誘導したい方に竿を軽く倒して、走りにくいように意地悪します。

 

 パワー不足のタックルでもブリ相手にうまく誘導できました。

 

 

バイクを例えに

 バイクのヘッドライトあたりにロープを結びつけて、バイクと人が綱引きをした場合を考えてみます。

 

 次の2つの状況を想定してみます。

 

バイクに対して後ろ方向からテンションをかけた場合

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バイクに対して横方向からテンションをかけた場合

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 このおもちゃのバイクが、本物のバイクで実際に走っていたとします。そして、バイク前方に結びつけたロープを私が握っていたとします。

 

 このバイク対人間の綱引きで勝利するには、どこから力を加える方が得策でしょうか。

 

 一枚目の写真のように後ろ方向から真っ直ぐに力を加えるのでは、バイクのパワーに力負けしそうです。

 

 一方で二枚目の写真はどうでしょうか。

 

 パワーのあるバイクに対して、正面から力勝負をせずに、真横から力を加えています。

 

 実際に試したことはありませんが、多分容易にバイクを転かすことができると思います。

 

 これはそっくりそのまま、パワーのある魚とのやり取りにも当てはまると私は考えています。

 

強い魚とガチンコ勝負せず、魚がパワーを発揮しづらいように 

 パワーのある強烈に突っ込む魚に対して、闇雲に竿を立てるよりも、場合によっては竿を左右どちらかに寝かせてみるとどうでしょうか。

 

 それなりに有効ではないかと私は考えています。

 

 横から魚の頭にテンションが加わるシチュエーションは、魚にとっては泳ぎにくいはずです。つまり、本来の力を発揮できないのです。

 

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【フカセ釣り】水深1m 浅場でのチヌ釣り

 

水深1m 河口でのチヌ釣り

 超浅場、水深1mの釣り場でなかなかよい体験をしたので、それを紹介しようと思います。

 

 河口なので二枚潮です。この日は干潮からの上げ潮で、底潮がそれなりに効いていました。

 

使用したマキエについて

 とくに遠投の必要もないので、拡散性重視のマキエにしました。

 

 水深が浅いため、マキエはあっという間に着底してしまいます。拡散性を高めることで、着底後のマキエからもしっかりと濁りを出し、集魚することが狙いです。

 

 今回使用したマキエは、1ヶ月前の釣行の余り物に、マルキューの瀬戸内チヌを適当に混ぜ合わせたものでした。

 発酵していたのか、独特なニオイがしていたマキエです。

 

 オキアミは追加せず、安いムギのみ少しだけ加えました。

 

 そもそも今回の釣行は、前回余らせたマキエの処理が目的だったのです。そして、少ないオキアミでチヌが釣れるのかという実験も兼ねていました。

 

 結果としては短時間のうちに三枚、それも47cmが2匹という釣果でした。

 

浅場での仕掛けについて

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 ウキ下に打ったガン玉を基点として、ハリス全体を底に這わせました。横風があったため、大きめのガン玉の力を借りました。

 針近くにはガン玉を打っていません。仕掛けを流している最中に、道糸の出を軽く止めた際にハリスがフワッと浮き上がり、サシエが踊る演出をしたかったからです。

 

 ハリスはいつも通り5mとっています。しっかりと安定させて底に這わせるためです。ハリスが短いと、すぐにサシエがフワフワ浮いてしまうと思います。

 

 基本的には安定して底を流れているサシエが、時折フワッと踊るからこそ、誘いが有効なのではないかと思っています。

 

 ひとまわり重めのガン玉を打つことで、仕掛けの流れにブレーキをかけています。

 

 ウキは00です。二枚潮なので、道糸も水面下に沈めました。

 

釣り方について

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 マキエはすぐ着底してしまうのに対し、仕掛けはそこそこの速さで流れていました。

 

 そのため、マキエは流れに対して線上に打っています。25m先にポイントを定めました。

 

 マキエは底潮に乗って拡散していくので、仕掛けも底潮に乗せます。上の図でいえば、仕掛けはマキエよりも右側に投入しています。

 

 マキエは着底後、底に溜まって濁りを拡散していると思います。その上をなぞるようにサシエを流すイメージです。

 

 仕掛けを流す際は、サシエがマキエ上を通過し、そのまま同調から外れそうになる寸前に張りをいれたり、リールを巻いたりして誘いをいれました。

 

 アタリはマキエ投入点よりも潮下まで流した際にありました。

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今回わかったこと

 今回は節約のために、マキエにオキアミを加えませんでした。

 

 もともと集魚材7kgに対して、オキアミ1.5kgしか加えないため、普段から少ないのですが、より一層少ないマキエでした。

 

 また、発酵していたのか独特の香りが漂うマキエでしたが、問題なくチヌを寄せ、留めてくれました。

 

 オキアミもあまり入っていない、こんな使い古しのテキトーマキエでも集魚効果があるのだなぁと思いました。

 

 ちなみに、釣ったチヌはかなりの量のムギを食べていました。粉部分ではなく、ムギのみを食べていたのです。

 

 ムギだけ選別して一粒一粒食べたのですから、長くその場に留まっていたはずです。寄せたチヌを長時間釘付けすることに、ムギは貢献しているようです。

 

 浅場なのでハリスは短くてもよいと思いますが、5mハリスの扱いに慣れてるので私は5mとっています。

 

 1.5mでも3mでも問題なく釣れるのですが。

 

 けれど、なんとなく5mが落ち着く。

 

 おまじないの5mです。

【フカセ釣り】激流のチヌ釣り

 

激流でのフカセ釣り

 激流のフカセ釣りは私自身、手探りの段階にあります。やっぱり難しいのです。いまだ試行錯誤の段階にあります。

 

マキエの沈下のイメージ

 私は以下のようなイメージを描いています。

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  激流ではマキエは投入点から潮下に流されつつ沈下していきます。 

 

 マキエは着水の衝撃で部分的に崩れ、表層で拡散する部分が出てきます。マキエの芯はそのまま底へと沈んでいきます。

 

 バラけたオキアミや、ムギやペレットはマキエの芯よりも潮下に流されていると思います。

 

 底まで届いたマキエも、徐々に潮下に溶け出し拡散していると思います。ムギやペレットもパラパラと流されながら、底に溜まっていると思います。

 

 同調のイメージとしては、底に溜まったマキエや、底から潮下に拡散しているマキエ、底にパラパラと落ちている固形物との同調です。

 

激流に適したマキエ

 比重の軽いマキエや、ゆるくまとめただけのマキエは表層で散って潮下に流されてしまいます。

 粘り気を出して重めに仕上げたマキエは、潮下に流されつつもある程度のまとまりを保ったまま海底へと沈んでいきます。

 

 こうした理由から、重めに仕上げたマキエが激流には必要だと思います。

 

 基本的には、重めの集魚材を一袋使い、軽めの濁り系の集魚材を一袋使うイメージでよいと思います。

 

 また、投入する際、マキエはガチガチに固めず、ある程度は拡散するようなまとめ具合で撒いています。

 その理由は、マキエを底に溜めつつも、ある程度拡散してくれた方が、集魚効果も見込め、同調も容易になると考えているからです。

 

マキエは一点打ちか、線上打ちか

 ここが一つ難しいところです。

 

 激流ではマキエを一点打ちすべきか、流れに対して平行に線上に打つべきか。今の私の考えは後者です。

 

 マキエを線上に打っています。そうすることで、海底に線上にマキエが溜まることになると考えています。

 

 仮にマキエを一点打ちして海底に溜めたとしても、仕掛けは一瞬で通過してしまうからです。

 

仕掛けを流すコース 

 チヌの場合は基本的には底狙いだと思いますが、どのようなコースに仕掛けをトレースするのかは工夫の余地がありそうです。

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 この図のように、早く仕掛けを立たせて満遍なく底を流すのか、中層付近に漂うマキエと同調させつつ底を狙うのか。

 

 水深が5m程度ならば、私はどちらかというと前者の同調を好みますが、それが正解かは分かりません。

 

仕掛け投入点、流し方

 マキエを線上に撒いた場合、マキエの先頭(最も潮下側)に投入するのか、真ん中付近に投入するのか、一番後ろあたりに投入するのか、もっと潮上に仕掛けを投入するのか…。

 

 ここも、いまいち自信の持てないところです。投入点は色々変えて、その日の正解を探るようにしています。

 

 私の場合は仕掛けを重めにして、マキエの真ん中から潮上のどこかに投入することが多いです。イメージとしては素早く仕掛けをなじませて、一番手前に着底しているマキエから線上に同調させたい考えです。

 

 クロ釣りでは、また考え方が違うようです。

 

 以下、名手の解説を知ることができます。

フカセマダイ 撒き餌ワークの徹底解説 ! 黒魂Kingを使って狙うピンクの女王! - YouTube

フカセマダイの撒き餌ワーク・戦略とは?! キザクラ 川添晃司 - YouTube

 

  一つ目の動画は5分10秒あたりから、二つ目の動画は冒頭で、流れの中での同調について解説してくれています。

 

 また、フカセ釣りの名人、池永さんは自身のブログで本流での同調について以下のように解説しています。

磯にはいつも夢がある 本流釣りは何処まで流すの?

磯にはいつも夢がある マキエとサシエの同調

 

 マキエ投入点の先頭、もしくはマキエの潮下に仕掛けを投入するとのことです。マキエよりも仕掛けのほうがゆっくり流れるからとのこと。

 

 焦点はマキエよりも仕掛けのほうがゆっくり流れるという点にあります。

 

 水深が5mくらいで比較的浅い場合、チヌ用の重いマキエは着底します。着底したマキエは底に溜まりますので、仕掛けはマキエの最後尾に投入して問題ないはずです。

 

 水深が深かったり、クロ釣りのように表層中層でマキエをバラして釣る場合は、マキエの先頭に仕掛けを投入することになります。

 

かなり潮下までマキエは届いている

 どんどんウキが流されるような激流では、5mほどの水深であってもマキエ投入点から30~40mほど潮下でヒットすることがあります。それだけ、潮下までマキエが届いているのだと分かります。

 

 隣の釣り人とは十分に距離を取らないと、非常に釣りづらくなります。

 

適度な道糸の張り

 激流では仕掛けを重めにします。全層釣法(全遊動)であってもです。G3を段打ちしても、G1を段打ちしても良いと思います。

 

 仕掛けを流す際に、道糸の出を止めて意図的に張りを入れることでサシエが踊り、それが誘いとなる場合もあります。

 

 また、適度に張りを入れることで、ウキの流れにブレーキが掛かり、サシエ先行のよい姿勢を作ることができると思います。

 

 張りを作れば作るほど、仕掛けは手前に寄ってしまいます。そのため、仕掛け投入点をマキエよりも沖にするなどの工夫も大切だと思います。