前回に続いて半遊動の記事です。
ウキを浮かべた半遊動の仕掛けであっても、ウキの頭がポコンと水面に露出しているのはよろしくありません。
なぜなら、ウキの頭が水面に出ていることで、横風や上潮の滑りの影響をモロに受けてしまうからです。
できることなら、水面直下にウキの頭が位置することがベストだと思います。
水面下5mm程度でも良いのです。
ウキの余浮力
ウキにはBとか3Bなどのように、背負えるガン玉が決まっています。Bの浮力を持つウキならば 、Bのガン玉をつけても浮くことができるという意味です。
しかし、実際にはB以上のガン玉を打っても、簡単にはウキは沈みません。どのウキもそういう設定になっています。
これは余浮力や残浮力といわれます。
3Bのウキに3Bのガン玉を打った場合、この写真のようにウキの頭が水面から出ることになります。
この状態は、先に触れたようなデメリットが存在します。
ウキの頭が水面に露出しているため、風が強い日などはその影響をモロに受けてしまいます。その分、マキエとの同調が難しくなります。
また、浮力をわずかに残しているため、食い込み時の抵抗にもなるかもしれません。
ウキは水面直下に位置させるのがベスト
ウキを浮かべることのデメリットはすでに触れました。しかし、半遊動は基本的にはウキを浮かべて、ウキでアタリをとるものですから、全遊動沈め釣りのように水中深くまでウキが沈んでしまったのでは困ります。
半遊動の場合はこの画像のように、水面直下ギリギリにウキの頭を抑えることで、風などの影響を極力抑えることが可能になります。
ガン玉を余分に足すことで、ウキの余浮力をギリギリまで抑えています。
アップにするとこのようになっています。
ウキの頭は水面下何mmかに位置しています。これが半遊動でウキを浮かべる場合の、ベストな位置ではないかと思います。
この程度であれば、釣り人からの視認性も損なわれません。
また、余浮力を削った究極のシブシブ状態のため、魚への違和感もかなり少なくなっていると思われます。
ウキの形状
ここで多少の余談になりますが、ウキの形状に触れたいと思います。
水面下ギリギリに沈め、なおかつ視認性がよいウキには次のような特徴があります。
ウキの頭が平ぺったいのです。この記事で用いているウキがまさにそれです。
頭が平らなため水面下ギリギリに沈めやすく、なおかつ平らな形状ゆえに面積が広く視認性が高くなる理屈です。
半遊動沈め釣り
応用として、ウキの浮力をさらに上回るガン玉を打つことで、より深くまで沈めていくことも可能です。
二枚潮など上潮の滑りが厚い時や、竿2本より深い水深がある際などに、登場の機会があるかもしれません。