全層釣法のフカセ釣りでチヌを釣る!!

全層釣法・全遊動釣法でチヌを釣るための覚書

【フカセ釣り】理想的な同調と現実的な同調を考える

 今回はチヌ釣りの同調について触れたいと思います。

 

 全遊動と半遊動、固定仕掛け、すべてに共通する基本的な考え方になります。

 

 同調を困難にする横風強風や二枚潮への対策は、すでにフカセ釣りの横風強風対策!強風はこうやって克服する!!全層釣法による二枚潮攻略で詳しく触れています。

 

フカセ釣りの基本「同調」とは?

 フカセ釣りではマキエを撒きます。

 

 マキエは着水すると、煙幕の帯を作りながら沈下し、最終的には底にたまります。

 

 マキエの沈下時にできる煙幕や底にたまったマキエに魚が集まります。

 

 そして、その部分にサシエを流し込ませることが「同調」になります。

 

 同調とは、マキエにサシエを合わせることを言います。

 

 マキエで魚を寄せ、集められた魚は針のついたサシエまで食べてしまい、釣り上げられることになるというわけです。

 

もっとも理想的な同調

 「もっとも理想的な同調とは何か」と問われると、「表層から底までの全ての層での同調」だと答えたくなります。

  

 マキエが沈下する際にできる煙幕の帯、そして底に溜まったマキエ、そのいずれにも同調できれば理想的です。

 

 しかし、この理想的な同調はいつも実現できないのが現実です。

 

同調の理想と現実

 潮が速かったり、横風が強かったり、二枚潮だったり、上潮が滑っていたりすると理想的な同調は難しくなります。

 

 そうした状況では理想をあきらめ、可能な範囲での同調を目指すこともあると思います。 

 

 たとえば、表層や中層を捨てて、底付近での同調を目指すこともあります。

 チヌ釣りであれば多くの場合、このやり方で通用します。

 

 チヌは底にいることが多い魚ですから。

 

 また、チヌの活性が低く中層まで浮かない時は、早く底を狙った方が時間のロスもありません。

 

応用編:チヌは同調しなくても食ってくる

 ここまでは、同調の理想と限界に触れてきましたが、実はチヌは同調しなくても食ってきます。

 

 安定した釣果を得るには、きっちり同調させるのが基本なのは疑いようがありません。

 

 しかし、ちゃんと同調していても食わないこともあります。

 そういう時には、あえて同調させない方法を採用してみると、面白いものでチヌが釣れることがあります。

 

 例えば、マキエ投入点の5m手前に仕掛けを投入したり、5m沖や潮下、潮上に仕掛けを投入したりしてみます。

 

 意図的に同調を外します。

 

 同調させてもなかなか釣れない時は、これが実に効くのです。

 

 おそらく、警戒心の強いチヌはマキエの中心にはすぐには寄らず、周辺から様子を窺っているのでしょう。

 

サシエとマキエ内容物との関係性

 最後にサシエとマキエとの関係にも触れておきたいと思います。

 

 マキエに含まれている固形物とサシエが似たものである方が、より警戒心なくチヌは食ってきやすいかもしれません。

 

 と言うのもチヌによっては、ムギばかり食べている個体があります。粉ごと食べるのではなく。

 

 ならばサシエはムギとやや形状の似ているネリエが有効かもしれません。少なくともオキアミよりは形が似ています。

 

 ネリエを使うのであれば、ムギやコーン、ペレット類が配合されていると効果的かもしれません。

 

 オキアミをメインでサシエに使うならば、オキアミを多めに混ぜるとよいかもしれません。