二枚潮攻略の記事を更新しました。
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二枚潮攻略のカギ
二枚潮の中であってもマキエは上潮を素早く突破し、底潮に乗って沈下します。
一方で仕掛けは、ウキや道糸が上潮に乗るため、底潮とは違う軌道で流されてしまいます。
マキエは底潮に影響を受け、仕掛けは上潮に影響を受けるために、同調が難しくなるのです。
二枚潮攻略のカギは、仕掛けが受ける上潮の影響を極力排除することにあります。そして、底潮の力を味方につけ、上潮に対抗することにあると思います。
二枚潮攻略の理想形
二枚潮においては、この形が理想的だと感じています。
仕掛け全体が底潮まで沈んでいる形です。
上潮の影響をもっとも受けるのは道糸です。道糸が底潮にあることで、上潮の影響を最小限に抑えることができます。
さらには海水によってガッチリと仕掛けが抑え込まれるため、上潮や強風などの好ましくない影響から守ってくれます。
もっとも二枚潮であっても、上潮が弱い場合は、道糸が上潮に乗っかっていても底潮とズレない場合もあります。
「上潮の強さvs底潮の強さ」で考えるとよいと思います。
上潮の影響vs底潮のホールド機能
上潮の影響力よりも、底潮のホールド力のほうが勝っていればよいわけです。
例えば、この図では遠投して道糸が30m放出されているとします。30m分の道糸が底潮をしっかり掴んでいるため、上潮の力よりも勝っています。
上潮が少々速かろうが、強風横風が吹き荒れていようが、ちょっとやそっとじゃ影響を受けません。
難しい二枚潮では遠投しない
しかし、二枚潮の中でも上潮が厚かったり、激流であったりすると、道糸を底潮まで沈めるのが一苦労になります。
とくに上潮と同じ向きに強い横風が吹いている状況は、難易度が格段に上がります。
道糸の放出量が多いほど上潮の影響を受けやすく、道糸を沈めるのも難しくなります。
よって、特に難しい状況下では、仕掛け投入距離を近くに設定することで釣りが楽になります。
道糸が上潮にとられる場合の対処
ウキ以下の仕掛けが底潮に達していたとしても、道糸全体が上潮に留まっている以上、仕掛けはズレていく運命にあります。
ウキとハリス5m程度が底潮を掴んだ程度では、道糸数十mが受ける上潮の影響に勝てません。
ゆえに、なんとか道糸を底潮まで引き下げねばなりません。
その方法は以下の二つです。
ひとつは道糸処理、もう一つはウキや落としナマリの調整です。
道糸処理
道糸処理の工夫により、道糸を底潮まで強制的に沈めます。
仕掛け投入直後、穂先をできるだけ深く海中に突っ込みます。その状態のままリールを巻くか道糸を引っ張ることで、道糸が海中まで沈みます。
これだけでうまくいくことはあります。しかし、上潮が厚かったり、速かったりする場合はもう少し操作を加える必要がでてきます。
上記の操作だけでは、穂先からウキまで伸びる道糸全体が深く沈んだわけではありません。放出された道糸の中央部分は深く沈んではいません。
そこで先ほどの操作を加えた後、何秒か待ちます。待っている間にウキはいくらか沈みます。
数秒後、例えば10秒経てばウキはそれなりに沈んでいます。ウキが沈んだ段階を見計らって、穂先を突っ込んだまま、再び先程の動作を繰り返します。
理屈としては、深く沈んだウキと穂先で道糸をサンドイッチしている状態ですので、道糸の中央付近まで深く沈めることができるのです。
ウキ変更、バランサー調整、落としナマリ
もう一つの方法は、シンプルにウキの沈む力を高める方法です。
プログレスチヌであれば、S2からS4にするといった感じです。あるいはバランサーをウキに貼るのも手です。
また、ウキのすぐ下のハリスにガン玉を打っても同様の効果を得ることもできます。
ハリスが上潮にとられる場合の対処
ウキやサシエが沈むまでの間、沈みにくいハリスは上潮の影響を受け続けます。
あまりにハリスが影響を受けて邪魔してくるようならば、口ナマリ等の調整を行います。
針上20〜50cmあたりにガン玉を打つか、ハリスの真ん中付近にガン玉を打つと素早く沈められます。